こんにちはきくさん(you_1581)さんです。
トラック運転手ってアルコールチェックしてるの?
もし反応したらどうなる?罰則は?
またトラック運転手の人はどんな対策をしているの?
トラックは毎日たくさんの荷物を運んでいます。
そのためドライバーは毎日の健康管理の他に、出勤時にアルコール検査をかならず行っています。
ただ、運転手も人間です。
その日の体調によっては、前日のお酒が残っている場合もあります。
その時の対応はどうなるのか?
今回は
- 会社とドライバーに対して罰則がわかる
- 反応が出た場合の対応はどうしているのかわかる
- 運転手の日々の対策もわかる
について解説していきます。
僕は13年運転手として経験しており、そのうち4年間は運行管理者として従事していました。あまり聞かない運送会社の裏側をお話ししていきます。
それでは本文へどうぞ!
トラック運転手ってアルコールチェックしてるの?【義務です】
まず、トラック運転手のアルコール検査の有無ですが、
事業用自動車の運転者の飲酒運転を根絶するため、平成23年5月1日より、運送事業者が運転者に対して実施することとされている点呼において、運転者の酒気帯びの有無を確認する際にアルコール検知器を使用すること等が義務化されました。
引用元:国土交通省
とあるように、義務化されています。
ひと昔前は飲酒運転による事故が頻繁に起きていましたが、法整備はされていませんでした。
そんな中、恐るべき事故が発生します。
東名高速飲酒運転事故(とうめいこうそくいんしゅうんてんじこ)とは、1999年(平成11年)11月28日に発生した、飲酒運転のトラックが普通乗用車に衝突して起きた交通事故。この事故による火災で幼い姉妹が死亡した。事故はマスコミ等で大きく取り上げられ、それが危険運転致死傷罪の成立に大きく影響した。
引用元:Wikipedia
詳細動画↓
この事故はトラック運転手なら誰でも知っている事故です。
このような悲しい事故があってから法整備がされ、次第に厳しくなっていったのです。
トラック運転手は運転のプロなのですから当然ですよね。
悲しい事故が二度と起きないように、運送会社はアルコール検査が義務化になったのです。
2022年4月から“白ナンバー”も対象に!
この度2022年4月から白ナンバー車両も対象になりました。
緑ナンバーは営利目的の車両、いわば運送で飯を食っている業者です。
白ナンバーは自家用。自社の商品を運搬するナンバーです。
つまり、運ぶことに関して金銭が発生するかどうかの違いですね。
規定以上の台数があれば義務!
マイクロバス等の定員11人以上の車を1台以上、もしくは営業車両やトラックなどの車両を5台以上使用する事業者がアルコール検査の対象となります。
これはほとんどの会社が対象となりますね。
検査方法は運送会社と同じで、対面にて目視で健康状態を確認した後、専用のアルコール検査機でチェックします。これを対面点呼といいます。
点呼って?なに?
点呼とは、出勤時と退社時(出庫時と帰庫時)に対面で運転手の体調や、車両異常の報告、荷主や荷受けの情報、また実務に関して不満がないか、など、いわば運行管理者と運転手のコミュニケーションの事を言います。
運転手が具合悪そうにしていた場合や、アルコール検査に引っかかった場合の対処もこの時に行われます。
アルコール検査は必ず管理者の目の前でします。誤魔化したり逃れることはできません。
会社と車庫が遠い場合は電話点呼で対応
車庫が遠隔地の場合や、長距離運転手の場合は、電話点呼が義務付けられており、点呼の際にアルコールチェックをします。専用の検査機を運転手に持たせるんですね。もちろん記録できるものですので誤魔化したりできません。
このようにいかなる理由があろうとも、アルコール検査のチェックに抜けがないようになっています。
ここで
思う人もいるかもしれません。
ただこれには理由があり、昔の運転手はその日の業務が終わったら退勤する前に一杯やっていたそうです。なので義務付けされたんだと思います。
トラック運転手が業務中に飲酒運転をした場合、会社の責任はどうなるのか?
運転手が飲酒運転をした場合、
- 初違反の時は100日間の車両停止
- 再違反の時は200日間の車両停止
さらに、運転手が飲酒をしているのを容認して走らせた場合(そんな会社ないですが)
など、あたりまえですが非常に罰則は重いです。
資金のない小さな会社は潰れます。
100日間の車両使用停止がかなりキツイ!(もっと重くてもいい)
運送会社の一番の稼ぎは車を走らせることです。
車が動いていない時間ほど無駄な経費はありません。
ただの金食い虫でしかないです。
100日間もその車が稼げなくて、維持費だけかかるなんて、もうその時点で超大赤字です。
従業員にも給料は払わなければいけないし、荷主さんへの信頼も失います。
自社の大切な商品を顧客の元へ安全にきちんと配送していただきたい。
当然ですがどこの荷主さんも同じことを言います。
また運送業界は狭い業界です。
なんて伝えたら明日から仕事がなくなります。
ご愁傷様です。
アルコール検査に反応!どう対応する?
僕が点呼をしている時にも実際にアルコール検査機が反応しました。
その多くは、道路交通法で定められている基準値(0.15mg)以下ですが、中には0.15mgを超える人もいました。
対応はどちらも同じで、
- 乗務の禁止
- 検査機が無反応になるまで会社で待機
です。
例え基準値以下でも、アルコールに引っかかるということは絶対NGです。
僕の勤めていた会社では、「プロドライバーとしての自覚なし!」ということで重い罰則がありました。
アルコール検査に引っかかった人の具体的な対応
対象ドライバーの通勤方法が、自転車、バイク、車の場合、アルコールが抜けるまで会社で待機。違反者の代わりに管理者が運行します。
どうしても手が回らない場合は、休日のドライバーを出勤してもらい、運行していただきます。※当該ドライバーには代休、もしくは休日出勤という形で了承をもらいます。
アルコール違反は本当に迷惑ですし、多くの人の予定を狂わせます。
トラック運転手は自己管理が絶対です!
こちらの記事に解説した通り、トラック運転手はお酒好きには向かない職業です。
参考記事:なぜ「トラック運転手はやめとけ」と言われるのか!?運転手歴13年が業界の真実を暴露します。
アルコール検査に引っかかったドライバーへの罰則は?
会社からの罰則は
- ボーナスの○○%カット
- 各種手当のカット
- 昇給見込み1年間なし、ボーナス査定もマイナス
こんな感じでした。
わかりやすく給料でいうと、約3か月間5万円くらいダウンですね。
ボーナスでいうと、5~10万円前後ダウンだったと思います。
なので年間で言うと、約30万円程度は下がる計算になります。
さらに、僕の勤めていた会社はランク制を使用しており、ランクが上がれば時間単価が上がる仕組みです。違反したら当然このランクも下がります。これでも年間にしたら10万円は変わりますね。
このように、一度アルコール検査に引っかかるだけでかなりのマイナスなんですよね、だからドライバーも必死なんです。(あたりまえですが)
「そんなに給料から引いてもいいの?」
と思うかもしれませんが、マイナス分は手当から引くので全く問題ないんですね。
会社はうまいことを考えますね。
※厳密にいうと、手当には2種類あり、法律上支払わなければいけない手当とそうではない手当があります
何度も違反する人には鉄槌を!!!
何度も何度も違反する…そんな悪質な人には、永久にトラックの乗務禁止となります。
仕分け業務や荷受け業務に変更になります。
もしくは別の事業所に飛ばして、自主退職を待つ感じです。
実質的にクビです…。
当然ですけどね!
飲酒による道路交通法による罰則はこちら
仮に事故を起こさなくても違反をして捕まった場合は、
酒酔い運転
■5年以下の懲役または100万円以下の罰金
違反点数35点
酒気帯び運転
■3年以下の懲役または50万円以下の罰金
違反点数
呼気1リットル0.25mg以上の場合
→25点→免許取り消し(欠格期間2年)
呼気1リットルにつき0.15mg以上0.25mg以下の場合
→13点→免許停止(90日)
です。
参考資料:警視庁ホームページ
運転手の日々の対策を解説!自己管理の徹底こそがプロドライバー!
みなさん、毎晩ビール飲んでますか?
お酒を飲む人は下記の目安をご覧ください↓
体重60㎏の人ならビール350ml缶で約2時間半、500mlになると3時間半、500ml缶を3本飲むと約10時間のアルコール処理時間を要するとされています。
つまり500mlのビールを3本飲むと、9時間ではアルコール処理できない計算になります。
引用元:大和自動車交通株式会社さま
このように基準はありますが、僕はお酒が抜けるのが遅いのでもっと気をつけていました。
僕はビール500mlを飲む時は必ず起床まで6~8時間空けるようにしていました。
ちなみにほかの人にも聞いたのですが、みなさん同じでしたよ。
他のアルコール対策としては
- 飲んだ後に必ずご飯を食べる
- 運動するとか
- 水をたくさん飲んで寝る
とかですね。
飲む前と飲んだ後に水の補給、飲んだあとは必ずご飯を食べる。これは鉄則です。
「やばい!」朝起きたときにやばいかも…って思ったときは・・・
- 走ってとにかく汗をかいて運動する
- 水を飲みまくる
この二つ以外方法はないと思います。
僕は自前でアルコール検査機を購入し、体で計測した
プロドライバーだからきちんと健康管理をする、これは当たり前なのですが…。
とはいえ僕もお酒が好きです。大好きです。
ストレスが溜まった時はやっぱり飲みたくなりますし、大汗をかいた日のビールは格別です。
飲みたい→アルコール検査→飲みたい→アルコール検査が…
脳内がこの繰り返しになるんですよね(笑)
なので僕はアルコール検査機を自前で購入し、飲んだ後に吹いて「どのくらいの数値かな?」って確認していました。どの程度体が反応しているか数値化したんですね。
数値は参考にされても困るので載せられませんが、ある一定の数値にいったら飲むのをやめていました。感覚としては、いい感じに酔ってくる前みたいな(笑)
ちなみに買った検査機はこちら↓
タニタ アルコールセンサー アルブロ HC-310 ブラック
もしアルコールの反応がでたら…
- 他の仲間に顔を合わせられますか?
- 配車係に文句が言えますか?
- 会社に対して文句がいえますか?
- 家族に胸を張って「俺はプロの運転手だ!」と言えますか?
- 一般ドライバーに文句がいえますか?
こんな思いをしたくないので買いました。
自己防衛大事!
まとめ
いかがでしたか>
今回は【白ナンバーも対象】トラック運転手ってアルコールチェックしてるの?←しなけりゃまずいっしょ!【義務です】というタイトルで記事を書きました。
アルコール検査は義務化されています。
逃れることはできませんし、誤魔化すこともできません。
ハンドルを握る以上、人の命を背負っている、という自覚が本当に大事です。
一人ひとりの意識を高く持ち、飲酒運転のない世の中にしていきましょう!
それでは!
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